ブログ

名器誕生100年史 – クラシック・クラブ【1】

クラシック・クラブ【1】

19世紀中頃に開発されたガータパッチャ・ボールは、その後ゴルフクラブ自体の工法や形状に多大な影響を与えたが、20世紀初頭、COBURN HASKELL(コバーン・ハスケル)の発明によってもたらされたゴム芯ボール、いわゆる“ハスケル・ボール”は、アメリカに於けるゴルフの草創期にあたり、ニューボールに対応すべく急速にクラブの改良が始まり、そのパテント競争は先達の英知と英知が音をたててぶつかり合っていた時代とも言える。

1910年代後半にスチールシャフトが開発されるまで、依然としてヒッコリーシャフトが装着されていたが、ヘッドの改良は、ウッド、アイアン、パターに至るまで驚くほど進歩を遂げていた。19世紀の後半には、アルミヘッドのパターやアイアンが出現していたし、また真鍮製のパター等も製作されていたのである。

1890年には、FRANK FAIRLIE(フランク・フェアリー)というアマチュアが考案した“フェアリー・アイアン”がある。このクラブの特徴はグースネックになっていたことだ。その後、このモデルを基にしたのであろう「ANTI SHANK(アンティ・シャンク)」とネーミングされたアイアンも製作されている。

クラブ写真7
同じく1870年頃と推定されているが、「CARRUTHERS CLEEK(カルザース・クリーク)」という物理を初めて取り入れたといわれるアイアンも製作されている。それはアイアンのバックフェース、ちょうどスポットの裏面のところに重量を配分した形状のクラブで、「運動のエネルギーは質量とその速度の相乗積に比例する」という公式を利用しており、今日のアイアンの基本形となった最初のアイアンといっても良いだろう。

19世紀末に会社を興したスポルディングに於いても、1898年にアイアヘッドのフェース面を木にすることによって、ニューボールの衝撃度を少なくする工夫のクラブを製作したり、アイアンヘッドの中を空洞としたクラブも製作していたのだった。また1910年代後期から20年代にかけてメタル製ヘッドのウッドが既に製作されていた。ヘッド全体がメタルのもの、インサート部に木をうめ込んだ、今日でいうコンポジットのもの等、数種類のメタルウッドが製作されていた。

分類としてはアンティーク部門に所属するが、アンティークからクラシックへと変換期にあったこの時期のクラブには、このようなクラブが既に存在していたのかと驚くほど多種にわたったデザインがあり、また非常に教材となる有意義なクラブデザインの生まれた時期であったといえる。

  • 名器誕生100年史 – クラシック・クラブ【1】 はコメントを受け付けていません。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントは利用できません。
ページ上部へ戻る